なんちゃってギリシア文字@ロシア

日経パソコン10月22日号の「文字化けはなぜ起こるか」特集に、キリル文字で「Макдоналдс」と店名が書いてあるロシアのマクドナルドの写真が載っていた*1。で、写真をよく見てみると、窓のところに「なんちゃってギリシア文字」によるキリル文字表記ロシア語ポスターが使われていた。日本やラテン文字文化圏(?)では「なんちゃって文字」にされる側のキリル文字が他の「なんちゃって文字」で表されているのは、そういうことがあって当然と言えば当然ではあるが、非キリル文字文化圏の人間的には微妙に新鮮な気がした。


で、その「何ちゃってギリシア文字」であるが、以下のようなものである。

  • ГРЕЧЕСКИЕ НЕДЕЛИ(ロシア文字*2表記)
  • ΓΡΣЧΣСΚИΣ ΗΣΔΣΛИ(何ちゃってギリシア文字表記。赤字はロシア文字。)
  • ΓΡΕΤΣΕΣΚΙΕ ΝΕΔΕΛΙ(より本来の用法に近いギリシア文字表記*3

なお、ロシア文字のД、Лは書体によってはそれぞれΔ、Λのように書かれるので、上記「何ちゃってギリシア文字」を分類すると、

  • Γ、Ρ、Κ、Δ、Λ(ロシア文字と発音・字形共に同じ*4ギリシア文字)
  • Η(発音は違うがロシア文字とギリシア文字で字形が同じで、「ギリシア文字ではなくロシア文字」と捉えられてしまうもの)
  • Σ(「何ちゃってギリシア文字」)
  • Ч、С、И(ロシア文字)

となる。純粋な「何ちゃってギリシア文字」は一文字だけか、、、


しかし、こういうのを見ると、やはり「その文字の使い方は間違ってる〜!!!」という気が第一にしてしまう。。。

*1:なお、同じくキリル文字文化圏のウクライナではラテン文字だった筈。やはりキリル文字文化圏のセルビアではキリル文字らしく、それが反米主義の表れだという解説をどこかで見た気がするが、関係あるかどうかは微妙な気がする。

*2:ここで「ロシア文字」は、「現代ロシア語の用法に基づいて使われているキリル文字」の意。

*3:「適切なギリシア文字表記」かどうかは不安。

*4:「同じ」は「だいたい同じ」の意。場合によっては歴史的経緯を考慮した上で「だいたい同じ」とする。(特に「Γ」とか?)