目下宙ぶらりん

日記のタイトルを「der Beruf」に変更した。
ドイツ語における「Beruf」の最も一般的な意味は「職業」のようだが、
ここでは「天職」という意味で使っているつもりである。


私は現在、「天職」と言えるものが見つけられていない。
好きなものは何かと聞かれれば、一応「物理」「言語」「鉄道」と答えるであろう。
しかし残念ながら、それらのうちのいずれにも、
これぞ天職と言えるほどは打ち込むことができないでいる。
傍から見て熱中しているように見えても、それは一時的なことである。
何かに心底熱中したい。しかし肝心のその対象が見つからないでいる。
言わば宙ぶらりんな状態である。
しかも、心底熱中できないのは「天職」だけではない。
人生で「天職」と並んで重要なもの、すなわち「恋」についても、
未だかつて心底熱中できそうになったためしがない。
「心底」ということはあったが、「熱中」とは悪い意味で大きく異なっていた。
詳細は省くが、つまりは人生の二大局面において共に宙ぶらりんなわけである。


ここでは天職について語ろう。
私は目下天職を見つけられないでいる。
しかし、大学では物理と言語をやっており、
この両者にかかわりを持とうとしているのは大学内に限ったことではない。
天職ではないかもしれない。或いは天職から遠く離れたモノなのかもしれない。
しかし同時に、私が今までで出会った中で最も天職に近いモノでもある。
私は未だに天職を見つけられていない。
本当に熱中できるものを見つけられていない。
しかし私の「天職」は、物理と言語に深くかかわっているもの、
恐らくはそのようなものであるろうと信ずる。
或いはそうでなくとも構わない。
目下私は宙ぶらりんである。しかしいずれは天職を見つけ出そう。