民主党は何故自民党より「自民党寄り」なのか?

最近国会等では、教育基本法改正だとか憲法改正だとかが、何かと「右寄り」な傾向を伴って議論されている、というか実行に移されつつある。教育基本法にせよ憲法にせよ、半世紀も前に作られたものであるので、改正して時代に即したものにしようという話が持ちあがること自体は自然かもしれないが、具体的な改正内容はというと、時代に即した云々というよりも、概して時代に即しているのかどうか不明な、或いは時代を問わず右派が求める(或いは左派に言わせれば「時代に逆行する」とでもなろうか)、「復古的」な色合いが強い部分が多いように思える。つまり、教育基本法憲法の改正は、時代の要請というより自民党の長年の願望という側面が強く、「自民党の願望」と「時代の要請」をうまいことすり替えて(或いは一部抱き合わせで)示された国民が、あんまり深く考えずに改革っぽいからということで自民案を支持しているというのが現状だろう。*1
で、以上の問題は極めて重要な問題であるが、それはさておき、今日の問題は、自民党に対抗すべき政党である民主党が、これらの問題について「自民党より右寄り」、或いは「自民党より自民党寄り」な対応をしている件についてである。何故民主党は「自民党より自民党寄り」なのであろうか?
確かに民主党には「自民党より右寄り」を自認する人もいるだろう。しかし旧社会党系の左派も少なくないはずである。自民党側は、連立相手の公明党教育基本法改正が「自民党寄り」になることを警戒しており、少なくとも自民党を牽制しようとする努力の痕は(その努力が報われているかどうかはともかくとしても*2)見られる。一方の民主党は、民主党右派にとっての公明党とでも言うべき党内左派がいるはずなのに、党内左派はあたかも存在していないかのように思える。つまり、民主党左派は、まがいなりにも国会議員を少なからず抱えているにもかかわらず、国の将来を決めるかもしれない重要な法案に対して、まるで発言しようとしていない、或いはまるで無関心なように思える。
何故民主党左派は、国政に口をはさむべき勢力であるのに国政に口をはさまないのだろうか?
私の勝手な想像だが、ひょっとしたら民主党左派は2ちゃんねるを恐れているのかもしれない。2ちゃんねるは、特に政治系のところは右翼色が濃く、「左翼的」な意見を言えば、政治系の板でたたかれまくるかもしれない。ネット上で叩かれると次の選挙で負けるかもしれない。
しかし待て、2ちゃんねるは確かに社会的影響力がそれなりにあるが、しかし同時に、一般にその評判はよろしくない。2ちゃんねると一言で言ってもいろいろあり、特に学問系やPC系のレベルは高いが*3、政治系や地域系は典型的な隔離板である。そのような板に気に入られるような行動をしようとしていいのだろうか?
民主党左派が無口なのは、本当は他に理由があるのかもしれない。しかし、私の拙い頭脳では、とりあえず2ちゃんねるくらいしか思いつかない。真相を御存じの方おられましたら、教えていただければ幸いです。

*1:国民の大多数は「水からの伝言」やら「マイナスイオン」やらを「科学的真実」として無批判に信じている。そのような国民が「時代の要請」として宣伝されている「自民党の長年の願望」を、「本当に『時代の要請』かどうかは怪しい」と思えると考えることは愚かであろう。

*2:個人的には全然報われていない気がするが。。。

*3:私は2ちゃんねるにカキコしたことはないが、PC系のトコはいろいろ参考にさせていただいている。板の住民様に感謝です。