民主党の沖縄ビジョン「3000万人ステイ構想」について
民主党の沖縄ビジョン中の、いわゆる「3000万人ステイ構想」については、これを「沖縄に3000万人の移民が押し寄せてくる!」とする意見がごく一部(主にネット上)にある。
この件については、「民主党 沖縄ビジョン」で検索すると、上記の「沖縄に3000万人の移民が押し寄せてくる!」説および、それに反論する説がいろいろ出てくる。反論説については、「3000万人というのは、滞在者数に滞在日数を掛けた3000万人日」というのが主であり、実際のところ民主党の公式サイトに載っている沖縄ビジョン
http://www.dpj.or.jp/news/files/okinawa%282%29.pdf
の7ページ目には
「3千万人ステイ構想」(約1000万人が2泊3日程度滞在することを念頭に計算)
と載っている。
さて、ここで気になるのが、この「3000万人日」という数字が具体的にどの程度の数なのかであるが、最近の観光客数については沖縄県の公式サイトに
http://www3.pref.okinawa.lg.jp/site/view/contview.jsp?cateid=233&id=19986&page=1
のような統計が載っており、観光客の人日数は入域観光客数と平均滞在日数の積から
- 平成20年度:593.43万人×3.71日≒2202万人日
- 平成19年度:589.23万人×3.72日≒2192万人日
とほぼ2200万人日であったことが分かる。3000万人日はこの約1.36倍である。
以上より、いわゆる「3000万人ステイ構想」の具体的な内容は、沖縄を訪れる観光客*1の人日数を、平成20年度比で3〜4割ほど増やす計画だということになる。
PS. これを書いててふと気づいたのだが、民主党沖縄ビジョンの「2泊3日程度滞在」というのは、現状の平均滞在日数が3.7日ということを考えると短くないだろうか。2泊3日という日数が適当に決められたものか深い理由に基づくものかは私の知るところではないが、沖縄ビジョンには「長期滞在型リゾート基地への転換」とも書かれいるのだから、観光客の人日数増加を目指すなら「3泊4日程度滞在」を目指しても良い気がする(この場合観光客数は750万人で3000万人日を達成できる)。